クロネコヤマトの料金値上げが話題になっています。
とくダネ!をちら見していたら、
- ドライバーさんは朝8時から夜11時まで働いている
- お昼ごはんは食べないか運転しながらを食べる
- 客から怒鳴られ、営業所に戻ったら上司に怒鳴られる
- 荷物の総量は過去最高を記録しているのに、営業利益は前年比-8%
ドライバーさんの悲しい話しか聞こえてこなくて料金値上げはやむなしと言った状態です。
料金値上げがドライバーさんの増員や収入増に寄与するかは気がかりですが。
今ドライバーさんを増員しても将来的に自動運転車やドローンでの配達が実用化された場合、ドライバーさんたちは職を失わないかとか、素人なりに浅い知識で考えてしまいます。
で、同じように素人なりに頑張って考察してらっしゃる人の記事がホッテントリ入りしてました。
上の記事では、「利用者に営業所・コンビニ受け取りを勧めるようにクロネコヤマトが企業として努力するべきだ」と意見を展開されていますが、ぶっちゃけ無理でしょう。
というかその程度の案ならもう議論済み、却下済みだと思う。
世の中には想像以上にバカ?が多いらしい
電通の先輩が、
— はあちゅう (@ha_chu) 2017年1月30日
「CMは偏差値40の人にも理解できるものじゃなきゃダメ。この会社にいる時点で普通ではないと自覚しろ。世間にはおそるべき量のおそるべきバカがいる。そしてそれが日本の『普通の人』だ」
って言ってたの、一番役に立ってる教えの一つだ。
このツイートを見た時は、表現としては否定したいですが、言いたいことは全否定できない何かモヤってしまうツイートでした。
問題は偏差値じゃない
上記のブログ記事を読んだ時にわかりました。これって偏差値がいくつとかいう問題じゃないんです。
一般利用者は僕も含めて、自分の価値観と照らし合わせてメリットになることにしか基本的に反応しないんですよね。
だからより多くの一般利用者に考える間もなく「自分にとってメリットがある!」と感じさせるしかないんです。考えさせない。感じさせる。
偏差値とかではなく、その人の本質的な倫理観とかもっと人間の根幹にかかわるところに訴えるしかない。
僕らが「これだけニュースになっているクロネコヤマト問題がー!大変だー!!業界をかえなきゃー!!!」と思っているこの話題ですが、世の中には全く知らないもしくは気にもしていない人がたくさんいます。本当にたくさんいます。
だって自分には関係ないと思っているから。
だから、これからクロネコヤマトが営業所・コンビニ受け取りや宅配ロッカーの利用をうながしたところで、改善できる部分は多くないと思います。
僕はよくコンビニ受け取りを利用しますが、それはドライバーさんの負担を減らそうと思ってやっているわけでなく、単に不在票が入っていて再配達を依頼してというやり取りをするのが面倒くさいという個人的な感情からです。
何度も不在票が届くのが個人的にストレスになるんですよね。いつも頭の片隅に荷物受取のことが残る。
でもそれをなんとも思わない人はやっぱり自宅に持ってきてもらう方が便利でしょう。
利用者を変えるのは難しい
僕らは宅配便が指定した時間に届いて、もし不在なら不在票が入ってて頼めば何度だって再配達してくれる今のサービスが普通だと思っています。
でもアメリカでは違うそうで
日本もアメリカも同様にインターネット通販による配達量増加という状況に直面していると思います。
でも国によってこんなにも違うのかと結構なカルチャーショックでした。単純に盗まれたらどうすんの?って思いますよね。
このアメリカことを父に話してみました。
僕「アメリカでは荷物を玄関先に放置していくらしいねー。このまま人手不足が解消されなかったら日本もそうなっちゃうかな。」
父「昔は日本でもそうだったぞ。あとはお隣さんに預けるとかな。でも、置いた荷物がなくなったり、お隣さんがそのまま盗ってしまうことがあって、今の対面手渡しになったんだ。」
初めて知りました。改めて考えればそうだろうけど、言われなければ気づかなかった事実でした。
今の配達方式は配達業界の企業努力によるものだったんです。
過剰とも言えるサービスを実現するためにシステムの効率化を長年に渡って続けてきたはずです。
それでも近年の急速な配送料の増加には対応できなかったんです。
メリットがない方向には人は動かない
多くの利用者は今の便利なサービスの大きな改悪を受け入れません。
自分にはメリットがないからです。
なので、今回のようにある程度サービスを維持しつつ料金を値上げするという方針は、僕は間違っていないと思います。
料金値上げとはある意味強制的なものなので、利用者は受け入れるしかないからです。
そして真にクロネコヤマトがやるべきことは、営業所・コンビニ受け取りを求めることではなく、利用者が値上げされた料金に慣れるまで協力を求め続けることです。
僕らは今まで何度も消費増税であたふたしたにもかかわらず、結局喉元過ぎれば熱さを忘れてきたのですから。
頑張れヤマト、頑張れヤマトのドライバー。
業界の構造を変えるチャンス。世の注目も集まっています。
ヤマトは悲鳴や料金を上げる前に、やることがある - ぐりぶろぐ
ここは同意見です。